一般住宅(特に木造一戸建)にはさまざまな害虫や害獣が侵入し、営巣・出産を繰り返す危険性があります。中でも九州・中国地方で相談の多い代表的な害虫・害獣をご紹介します。
種類 | ネコ目アライグマ科 特定外来生物(防除対象生物) |
|
---|---|---|
写真 | アライグマ(成獣) |
産まれたばかりの幼獣(天井裏にて) |
動画 | ||
分布 |
全国的に分布 九州では1999年頃から確認されはじめ、長崎→佐賀→福岡→大分という流れで分布が広まったと推測される 現在では九州全県での捕獲報告あり 昭和50年代にアライグマを主人公としたテレビアニメの影響で人気が上昇し、ペットとしての輸入が急増したが、気性の荒さなどから飼育放棄され逃がす行為が増え野生化 |
|
体長 | 頭胴長:41~60cm 尾長:20~41cm 体重:4~10kg 指の数は5本 |
|
出産 |
年1回(3~4月) 一度の出産で平均3~6匹を産む 繁殖力が非常に高い 木造家屋の天井裏での出産報告多数 |
|
特徴 |
夜行性で雑食性 昆虫から小型の哺乳類、農作物まで捕食。猫が襲われる被害もある 木登りや泳ぎが得意で、家屋のさまざまな所から侵入可能 手先が器用で力も強いため、家屋を破壊して侵入可能 |
|
注意 |
アライグマ回虫、狂犬病などの感染症の危険性 柿、スイカ、ミカン、ブドウ、トウモロコシなどの農業被害 寺社仏閣などの文化財破壊 ダニやノミの寄生、排泄物による衛生被害 外来種のため、日本の生態系への重大な影響 天敵が日本国内にはいない為、個体数が増え、生息範囲も広げつつある |
種類 | ネコ目ジャコウネコ科 | |
---|---|---|
写真 | ハクビシン(成獣) |
天井裏に住みつくハクビシン |
動画 | ||
分布 |
沖縄を除き全国的に分布 中国や東南アジア原産の移入種(在来種の説も有り) 九州・中国地方も全土に生息 |
|
体長 | 頭胴長:約60cm 尾長:約40cm 体重:約3kg 指の数は5本 |
|
出産 | 年1回 一度の出産で平均2~5匹を産む 春季か秋季の出産が多い |
|
特徴 |
夜行性 果実を好んで食べる(柿、ビワ、ブドウ、銀杏など)ため、フンにその種が混ざる傾向にある 鼻から頭に向けて白い毛があり、これに由来し漢字では白鼻芯(ハクビシン)と表記される 木登りが得意なため、屋根部分からの侵入も多く、床下から壁の隙間を通って屋根裏に侵入することも可能 |
|
注意 |
果樹園、畑地近隣はハクビシンの餌となる果実などが豊富なため注意が必要 イエダニやネコノミ等の吸血虫を寄生させているケースが多い 戸建住宅の天井裏を住みかとすることが多い |
種類 | ネコ目イタチ科 ニホンイタチ、チョウセンイタチ |
|
---|---|---|
写真 | チョウセンイタチ(オス) |
|
動画 | ||
分布 | 本州以南(西日本)に生息 九州では昭和初期にネズミ駆除のために放獣されたり、毛皮獣として導入されたものが逃げて野生化した 九州での分布拡大は戦後に起きたとされる |
|
体長 | 頭胴長:30~40cm 尾長:約10~20cm メスはオスの2分の1~3分の2程度の大きさ(メスの方が小さい) 指の数は5本 |
|
出産 | 年1回(6~8月) 一度の出産で5~6匹を産む オスは一夫多妻性 |
|
特徴 |
駆除対象となるのはチョウセンイタチが大半を占める 主に夜行性 肉食中心でネズミ類を捕食、鳥の卵やヒナ、昆虫等も食べる。 垂直の壁も平気で登ることができ、泳ぎも得意。穴を掘り床下へ侵入することも出来る |
|
注意 |
イタチのメスは非狩猟獣の為捕獲禁止(チョウセンイタチは除く) アライグマやハクビシンと比べ小型なため、わずかな隙間からでも侵入可能 主に肉食のため、排泄物の臭いが強い 肛門付近から悪臭を放つ |
種類 | ネコ目イタチ科テン属 ホンドテン |
|
---|---|---|
写真 | テンの成獣 |
天井裏で産まれたテンの幼獣 |
動画 | ||
分布 | 沖縄を除き全国的に分布 迷惑動物となりやすいホンドテンは本州と四国、九州に生息 |
|
体長 | 頭胴長:約45cm 尾長:約20cm 指の数は5本 イタチよりひとまわり大きい オスの方がメスよりも体が大きい |
|
出産 | 年1回(春) 一度の出産で2~4匹を産む |
|
特徴 | 雑食性 動物質:鳥、ネズミ、リス、カエル、昆虫類、ムカデなど 植物室:木の実、果実など 冬眠はしない 昼夜活動 夏季と冬季で体毛の色が変わる 沢や川の近くで生息することが多い |
|
注意 | 2010年に佐渡トキ保護センターのトキ9羽を襲い、殺してしまうという事例が発生 可愛い見た目とは裏腹に非常に肉食性が強い |
種類 | ネズミ目 ネズミ科(クマネズミ、ドブネズミ) | |
---|---|---|
写真 | クマネズミ |
|
動画 | ||
分布 | 日本全国に生息 九州・中国地方も全域 |
|
体長 | 15~25cm 尻尾が長く、胴体と同等の長さを持つ |
|
出産 | 年間5~6回出産 1回の出産で平均6匹を産む |
|
特徴 |
繁殖力が非常に強い クマネズミは木登りが得意な為、壁や雨どいなどを垂直に登ることが可能 クマネズミは知能が高く、警戒心も強い 1mほどのジャンプ力をもつ |
|
注意 |
電気配線を齧ることによる火災に要注意 サルモネラ菌やレプトスピラ菌、ペストなどの病原菌媒介の危険性 ネズミに寄生しているダニ(イエダニ)が人間も刺す危険性 ネズミが走り回る騒音による睡眠不足や"ネズミノイローゼ"に注意 |
種類 | 翼手目ヒナコウモリ科(アブラコウモリ) | |
---|---|---|
写真 | コウモリの成獣 |
コウモリの幼獣 |
動画 | ||
分布 | 北海道北部を除くほぼ日本全域 九州・中国地方は全域 |
|
体長 | 4~6cm 翼長:18~24cm 体重:5~10g |
|
出産 | 出産期:6月下旬 一度に1~3頭出産 |
|
冬眠 | 11月中旬~3月下旬 | |
寿命 | オス:3年 メス:5年 | |
特徴 |
アブラコウモリは民家に住みつくことが多いため、別名"イエコウモリ"ともいわれる 4~11月の日没後に活動し始める 冬眠は住みかとしている一般住宅の屋根裏などで冬を過ごす 蚊やハエなどの小型の昆虫を主食とする |
|
注意 |
群れで行動するため、1頭見かけたら大量にいる可能性大 群れは50~60頭、多いと200頭にもなることがある 瓦屋根などの隙間から侵入することが多いので、その周辺の外壁や地面は排泄物で汚れる傾向にある 非常に多くのダニを寄生させているため、刺されると非常に強い痒みを伴う |
種類 | 食肉目イタチ科 | |
---|---|---|
写真 | アナグマ |
アナグマの持つ鋭い爪 |
動画 | ||
分布 | 北海道を除く、本州・四国・九州の森林地帯などに生息している。 | |
体長 | 約40cm~90cm 体重は5kg~13kg程度 |
|
出産 | 晴から夏にかけては子育ての時期。春先から夏にかけ繁殖を行い、3~4頭出産し、穴の中で子育てを行う。夏になると子供を巣穴の外に出すようになる。 | |
特徴 |
頭から背中にかけて灰色、茶褐色。両目の周辺、腹部、獅子にかけて黒色をしている。指は前肢、後肢ともに5本あり、親指はほかの4本の指から離れていて、爪は鋭い。どっしりとした体型。 擬死(死んだふり)をし、外敵から身を守る。 寒冷地対に生息する個体は冬季に2ヶ月程度の冬眠を行う。 |
|
注意 | 雑食性のため、畑の農作物を荒らし、 溜め糞の習性をもっているため、床下、天井裏にフンや尿をすることで悪臭や害虫の発生をまねき、ノミやダニで二次被害を引き起こすこともあります。 |
種類 | カメムシ目トコジラミ科(学名:Cimex hemipterus) タイワントコジラミ(別名:ナンキンムシ 英名:Bed bug) |
|
---|---|---|
写真 | トコジラミ(成虫) |
トコジラミに刺された痕 |
動画 | ||
分布 | 北海道北部を除くほぼ日本全域 九州・中国地方は全域 |
|
体長 | トコジラミに刺された痕 卵は約1mm 1齢幼虫は1.5mmで体色は透明 幼虫は脱皮を5回繰り返し、成虫へと成長する(約40日) 成虫の体長は5.5mm~8mm(目視可能) |
|
産卵 |
一度交尾しただけでその後毎日産卵する 毎日5~6個の卵を産む(生涯で200~500個産卵) 約40日で成虫へと成長する |
|
特徴 |
刺されると激しい痒みと発疹が1週間以上続く 暗い時間帯を好む(夜行性) 初めて刺されたときは痒みが出にくく、2~3回目以降から激しい痒みや発疹が出る 刺されるとアレルギー反応が現れるため、症状は個人差が出やすい 飢餓に強く、無吸血状態でも6ヵ月以上生息可能 |
|
注意 |
近年、外国人宿泊客がホテルや旅館に持ち込む事例が多発 市販のピレスロイド系のスプレー剤や燻煙剤に対し抵抗性を持っているため、市販の殺虫剤が効きにくい たった1匹持ち込まれただけで、最大12,500匹まで繁殖する可能性がある(計算上) |
福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・山口・広島・島根
※対応エリア外の場合においても
お伺い出来る場合がありますので、お気軽にご相談ください。